本会は、昭和60年、渡辺道氏(高女12期)が、後輩の奨学金として寄贈された資金500万円を基金として設立されたものです。その預金利息で、経済的に困っている生徒に全日制各学年2名ずつ、現在月額8,000円の奨学金を支給しているものです。

渡辺氏は幼い頃より養女に出され、多感な青春時代を苦労して過ごされた中で、女学校時代の思い出が自分の人生を明るく照らしてくれたと、「一人でも助かってくれる人があることを願って」大阪女子大学の退職金を奨学金としてご寄付いただきました。

その後、渡辺氏の同級生、PTA関係者・校内理事や出雲高校をご退職なさった先生方から浄財が寄せられたり、久徴会総会(第8回以降)の剰余金を実行委員会から寄付いただいたりして、同奨学会の基金は充実して参りました。しかし、利息への課税や長い低金利時代に入り、利息だけでは奨学金の給付は不可能になりました。

この窮状が渡辺先生の耳に入り、平成11年以来先生からは毎年100~120万円のご寄付をいただいており、現状が維持されています。